小学6年生のAさんから、算数のCRTテストの点数が前回より20点以上良くなった、
と報告を受けました。
当初、苦手な小数の計算を何とかしたいという本人と親御さんの希望で指導を始めました。
確かに、小数点の付け方等、計算規則を間違えて覚えているところがあったようです。
しかし、その修正にはそれほど時間がかからず、
その後の学習分野は順調に進めていくことができました。
小学校の学習範囲はほぼ終わりましたので、
しばらく復習をした後は中学校の予習に入る予定です。
不登校になるのは、もちろん成績不振だけが原因ではありません。
他の生徒との間の人間関係がうまくいかなかったり、
担任の先生との相性が悪かったりということがきっかけになることもあります。
また、勉強のために夜更かしをし過ぎて、学校に間に合うよう起きられなくなってしまった、
という話も聞いたこともあります。
不登校が続いて高校を中退し、通信制の高校へ移った場合、
高校卒業後の進路はどうなるでしょう。
県内のある私立高校の教材を見たことがありますが、内容は非常に簡単なものでした。
教科書も一番易しいものが使われています。
在籍する生徒の多くの学力を考えれば無理もないことでしょう。
授業も週1回程度なので、意欲のある生徒でも、
このカリキュラムに従って学習を進めているだけでは、大学進学は難しいでしょう。
ところが進学実績を見ると、いわゆる難関大に合格している生徒も何人かいるようです。
これは、その高校に籍は置きつつも、生徒本人が独自に勉強を進めていった結果だと思います。
実際、通信制高校の学習室に毎日通って、独学で英検や数検の一級を取り、
中国語の勉強や数学オリンピック等の問題に1日10時間取り組んでいる、
という高校1年生についての記事を読んだことがあります。
この生徒の場合、むしろ全日制の高校では制約が多すぎて、
思う存分力を伸ばせなかったのではないでしょうか。
そういったやる気のある生徒には、
映像授業で勉強できるというN高S高なども選択肢に入ってくるかもしれません。
ある掲示板で下のような書き込みを見つけました。
大手の塾講師(と思われる方)の書き込みです。
・合格実績と言っても、頭がいい子が勝手に合格してくるのが実態。
・できない子を引き上げられないから、できない奴はお荷物でしかないというのが本音。
・できる子は自分でやるから、指導者の力量がどうこうじゃない。
・合格実績も塾の実力じゃなくて、成績がいい子が自分の力で合格してるわけ。
多くの生徒を抱える塾・予備校では、当然、有名校に合格する生徒も多く、
学校側はそれを宣伝材料とします。
中には、特待生の授業料を無料にして、優秀な生徒を誘い入れるところもあります。
(同様のことをしている私立高校もあります。)
また、ある高校生が東大などに合格すると、出身高校はもちろんのこと、
本人が利用していれば、塾や予備校、
そして、通信添削の会社などがこぞって自社の実績として宣伝に使います。
(昔、自分の教えた小学生が後に有名大学に多数合格したということで、
自分の教育方法の成果だと主張している小学校の先生もいました。)
上の書き込みを書かれたのは、正直な方なのでしょう。
高校入学後半年が過ぎ、2回目の期末試験も終わったこの時期になると、
成績不振で不登校になっている宮高生がいるという噂を耳にすることがあります。
そもそも、入試で200点そこそこしか取れていなかった生徒にとって、
授業についていくのは並大抵のことではありません。
本人は入学してから頑張れば何とかなるだろうと考えているのでしょうが、
高校の勉強の難しさは、入ってみるまで分からないものです。
それでも、部活に打ち込んでいる生徒には救いがあります。
昔から、赤点を何個も取ってもそれほど気にせずに、
部活で活躍することに生きがいを見出している生徒はたくさんいました。
成績不振の学生は、しばらく不登校が続いた後、多くは退学ということになるようです。
その後は通信制高校等へ移ることになるのでしょう。
最近はこういう生徒の受け皿になるようなところはたくさんあります。
それでもやはり、受験前に志望校の選択を慎重に行なってもらいたいものです。