ELEMENT ENGLISH COMMUNICATION ⅢのSpeed Readingのセクションを読んでいたら、
Life's Choiceというタイトルの文章の冒頭に、
Michael was the kind of guy you love to hate. という文が出てきました。
ウィズダム英和辞典には、
I'm the girl everyone loves to hate. 「私みたいな女の子をみんなおもしろがって嫌っているの」
と出ていますが、今一つピンときません。
教科書の本文はとてもポジティブな考え方をする人についての話です。
あまりにもポジティブ過ぎるので、周りの人はうんざりして嫌っているということでしょうか。
インターネットで調べてみると、この文章はかなりよく知られているもののようです。
主語がJohnのバージョンもあります。著者はわかりません。
ある中国人がこの文についてネイティブに意味を尋ねているサイトがありました。
あるアメリカ人の答えは、
I would say it is roughly equivalent to... "You couldn't hate him if you tried." Because of his exceptional personality, it is very hard to hate him.
ところが別のアメリカ人は、
It doesn't mean that at all.と前置きして、the term has generally come to mean someone who is enjoyably bad と答えています。
その後、さらに別のアメリカ人が The author is saying that John is such an annoyingly cheerful character that people take great pleasure in despising him for his overabundance of cheer.
また、あるイギリス人は、I think the expression is completely out of place as an introduction to this story. とまで言っています。
いろいろ検討してみると、これは皮肉を込めた言い方で、
主人公があまりにポジティブなので、周りはちょっと引いてしまって嫌っているが、
心底嫌っているわけではなく、主人公のことを面白がっているところもある、
ということのようです。これなら辞典の訳にも合致します。
いずれにしても、ずいぶん難しい表現です。
Speed Readingのセクションに載せられていましたが、私には速読など無理です。
もっとも、そもそもCommunication Ⅲの教科書は、
どこの学校でもほとんど使われないそうですが。