2024年8月11日日曜日

漢文学習の効用 続き

明治以降、漢文の学習に取って代わったのが英語の学習だったと渡部さんは言います。

その目的は、英米人とコミュニケーションを取れるようになるため、

ということもあったでしょうが、やはり文献を読み解くことが主でした。

当然、漢文学習の手法が用いられ、英文法を頼りに、

英文を精緻に分析して解釈していくことになりました。

この過程で、漢学の場合と同様、英語と日本語の格闘が行われ、知力が開発されていった、

ということです。

ですから、英語の学習も数学の場合と同様、実用一点張りであってはならず、

今後も漢学的な「読み書き」、すなわち訳読や英作文の教育に力を注がなくてはならない、

と言います。

そして、その正当性を諸外国の例も挙げながら展開しています。